XJR1300のEMS仕様 大気圧補正の追加 

XJR1300のEMS仕様が入庫しました
先日、アイドリング回転数制御を オープンループからクローズドループに変更しまして
その時 今まで大気圧補正に使用していた MAPセンサーを
エンジンのマニホールド負圧センサーとしてエンジン負荷の検出に使用してしまいました
そのため 今回、予備のMAPセンサーを大気圧センサーとして追加します

以前は、大気圧補正を使用していましたから 大気圧を検出するセンサーを追加するだけです

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まずは EMSのポートへMAPセンサーを接続する配線を入れなければなりません
分解して 配線を追加して組付けて完了です
ついでに 今回の資料作りに必要なメモを取ります

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MAPセンサーを取り付けます
小さなセンサーですから 簡単に取り付けできます
それより 結線作業の方が大変ですね!

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右下の黄色の丸の中のセンサーがマニホールド負圧センサーです
青いシリコンホースがマニホールドまで伸びています
左上の黄色の中が 大気圧センサーとして使用している MAPセンサーです
これは 大気圧を拾いますので どこにもホースは接続しません

さて、結線と装着は終わりました セッティングソフトの方で 気圧補正を行う設定を行います
ここで センサーのキャリブレーションを行います
センサー特性を調べないとね~
具体的に どれぐらいの大気圧の時 何V出力するセンサーか
これが分からなければ 大気圧が分かりません 
センサーによって 特性は変わります 使用したセンサーのデーターシートが有れば良いのですが
自動車やバイクメーカーはほとんど出してくれません

そのため 計測します
現在の気圧は ネットで調べれば出てきますので この値を使用します
調べたら 100.57kpaで この時のセンサー出力電圧は 3.599V

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MAPセンサーの出力特性は 一般的に直線的に出力されますので もう1点分かれば計算できます
なるべく、離れていた方が誤差が少なくなるので・・・
エアコンのガスチャージに使用する 真空ポンプで較正します
真空度が問題になりますが これ以外良い方法が浮かびませんので・・・
それにエンジンが エンジンブレーキ時でも真空状態になるとは思えません
ここまで負圧にならないと言うことで 限りなく離れたところでサンプリングします
真空ポンプをセットして・・・

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0kpaの時、センサー出力は 0.650Vで 先ほどの100.57kpaの時の3.599V
この2点のデーターを使用して 計算します
EMSの設定入力は 0Vの時と5.0Vの時の圧力値を入力するようになっていますので
EXCELで計算させ 値を入力すればOKです 

おまけの機能として 一ひねりしておきました
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大気圧用MAPセンサーの代わりに 黄色の中の可変抵抗の配線に刺し替えれば・・・
ダイヤルを回すことで 手動で大気圧をごまかせることになります
当然、燃調が変更できますね!
気圧補正ですから マイナス側(薄くする側)へになりますが
設定次第では プラス方向へも可能です

一ひねりすると こんなこともできますよ・・・(笑)

XJR1300のEMS仕様が入庫しました その3

XJR1300のEMS仕様は 一度、スロットルを付けて始動しましたが 
まだ、他にも原因が有りそうです この際ですから徹底的に調べます

エンジンの圧縮圧力も計ります
13.0kgf/cm2で 2番のみ12.0kgf/cm2でした 問題ないと判断しました

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スロットルも もう一度外して点検します
写真は有りませんが スロットルバランス用のエアースクリューも外して点検します
中に小さなOリングが有りますので・・・ これも見ておきます
症状の変化を見るために インジェクターを プライマリー側とセカンダリー側を入れ替えます

この状態でエンジンを始動しますが タンクが有るととっても作業がしにくいです
このXJR1300も タンク脱着時がしやすいように ワンタッチのカプラーを使用していますが
私の物とは違いますので タンクから外して携行缶で始動できるように変更します

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これで始動しながら調整が簡単にできます
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バランス調整です
今回は 先に書いた小さなOリングを交換したスロットルバランスを調整するスクリュー全閉で調整します
幸いにも 1,4番と2,3番の間の調整機構のみで バランスは綺麗に出ました

試運転をしまして 薄くなる症状は直りました 結果から想像すると・・・ 
スロットルバランス機構、もしくはインジェクターオーリングからの2次エアーの吸い込み
インジェクターの吐出量の狂い(詰まり)などが想像できます

入庫時の症状は 回転が落ちてアイドリング回転になって 5~10秒ほど経過後に 
薄くなる症状が出ていましたので 吐出量が絡んでいるような気がしますね~
噴射した燃料が すべて次の燃焼に使用されるわけではありません
ポート内の壁面に燃料がへばりついたりしていますから・・・
ツーリングが有るとのことですから ひとまず納車して様子を見ていただくことにしました

今回のようなことが有ると インジェクターの吐出量を計測したりするものが必要になりますね~
インジェクター洗浄も それなりの価格になります
しかも 1気筒で2個のインジェクターを使用していますし・・・
悩みどころです

XJR1300のEMS仕様が入庫しました その2

アイドリングのみ空燃比が薄くなるという症状で XJR1300のEMS仕様を点検中です

今回は インジェクターの噴射テストをします
下に 18Lの灯油缶を切ったものを置いて ガソリン受けにします
実際にガソリンを噴射させますので 火気厳禁です

プライマリー側です
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セカンダリー側です
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EMSのセッティングソフトのテストモードで行います
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EMSのテストモードを使用して 噴射テストをしている動画です
このテストでは 専用のインジェクターテスターのようなテストはできませんが
明らかに不良のインジェクターは発見できます
この噴射状態では 見た目に異常とは言えませんね~
あくまで 見た目ではですよ・・・



今時のインジェクターは霧化特性が良いです 以前のインジェクターは 水鉄砲でしたから・・・
しかし、多ホールのインジェクターは穴が小さいので 詰まりやすいともいえるのかなと思っています
このXJR1300は 私のBANDIT1200と同じスロットルです
私のBANDIT1200は 一度、インジェクターを交換しています 
空燃比がどうも安定しないのが理由で 交換後は戻りました
この時交換したインジェクターは有りますが 仮にこのXJR1300に使うにしても
点検洗浄後に使用しないと 根本の原因究明にはなりません・・・

もう少し 続きます・・・

XJR1300のEMS仕様が入庫しました その1

久しぶりの入庫です
アイドリング時のみ 燃料が薄くなるとのことです
入庫時に ある程度調べました

燃料噴射量を 固定して空燃比を見てみると 結構変動しますね~
アイドリング時のみですから エンジン本体、点火系は問題ないと思われます
可能性が有るとすれば インジェクターの不良、2次エアーの吸い込み
スロットルセンサー、温度センサーなどの異常・・・
こんなところでしょうか?
いずれにせよ 原因を見つけ出したいのでお預かりして スロットル回りをバラシマス!

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まずは 2次エアーの吸い込みを確認します
インマニとインシュレーターで このインマニはお客さん自ら製作したものです
加工屋さんにお勤めで 得意分野だそうです!
インシュレーターは YZRだったと思います 

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スロットルはGSX-R1000のK7~8用で ツインインジェクターで
低回転低負荷は エンジンい近い方を使用して 高負荷高回転は 2個噴射します
インジェクターのOリングなど変形や切れが無いか、を確認します

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細かいところで気になるところも有ります
気になったら 気にならないようにしておきます・・・(笑)
直らないと やっぱり気になるでしょ・・・!
細かいところの積み重ねの場合も有りますからね~

一通り見てみましたが 確実に「この場所」というところは見つかりませんでした
次回はインジェクターの噴射テストを行い 噴射の状況を確認します
EMSはテストモードが有りますので 噴射させることができます
ただし、インジェクターテスターや洗浄機のように 容量まで計測することは難しいですね

次回に、続きます・・・

XJR1300、エンジン始動して試運転完了です

XJR1300のツインインジェクター仕様のエンジン始動です

今まで シングルインジェクター仕様で動いていました
インジェクター容量が少し違いますが 経験上・・・ 
基本噴射量の調整で 燃料マップもほぼそのままで  いけるはずです
大雑把に調整して スターターを回したら
あっけなくエンジンは始動して アイドリングしています

暖気状態の調整や 暖気後のアイドリングの燃調など
少し調整して 空吹かしの状況から このまま走行できますよ
今回は 私が試運転する前にオーナーに乗っていただきます
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オーナーもシングルスロットルでセッティング経験が有りますので
一通り説明をして 一回りしていただきました
予想したとおり若干薄いようですので セッティング初期には便利な機能
オートチューニングで セッティングを変更します
2~3回繰り返すと ほぼ目標の空燃比になります
後は オーナーに細かく合わせていただきます

まったく走らない状態では オーナーも困るでしょうが
今回のように スロットルの交換だけであれば
大幅にセッティングが変わることもありませんので
このまま 納車させていただきました

これから 良い季節になります 
走りながら 楽しくセッティングしてください!
不明な点は お越しいただければ説明します

装着の具合は 右側
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左側
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採寸から設計、製作まで苦労されたと思いますが
オーナー自作のインマニは ピッタリ装着できていますよ!
プロフィール

twintop yoshi

twintop yoshi
車やバイク用の点火チューニングパーツ、V-UP16やマルチスパークアンプMSAの製造販売、当社のエンジンマネージメントシステムEMSフルコンを使用して キャブ仕様からインジェクション仕様への変更も行ったりしています

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